原作: 末次由紀
監督: 小泉徳宏
広瀬すず(綾瀬千早)、野村周平(真島太一)、真剣佑(綿谷新)、上白石萌音(大江奏)、矢本悠馬(西田優征)、森永悠希(駒野勉)、清水尋也(須藤暁人)、坂口涼太郎(木梨浩)、松岡茉優(若宮詩暢:しのぶ)
【後半のあらすじ】
競技かるたにかける若者たちの青春映画です。前半(上の句)の続きとなります。
新(あらた)がかるたをやめたのは、かるた名人だった祖父が病気で亡くなったためでした。子供の頃にかるたを教えてくれた祖父を失い、かるたをする意味を見失っていたのでした。千早と太一は福井の新を尋ねて再開を果たします。千早はかるたクイーンの若宮詩暢を意識するようになり、左利きの詩暢との対戦の対策を練ります。太一はA級昇進をかけて個人戦に出場します。その経過でチームとしての一体感を失いつつあった千早と太一を他のかるた部員がフォローして、再びチームは団結を高めました。そして、いよいよ瑞沢高校はかるた高校選手権の全国大会に出場します。福井から新が観戦にやってきます。団体戦では、千早は体調不良のため棄権。そして個人戦では千早は詩暢と対戦することに・・・。
【感想】
この映画はすばらしいです。
映像が美しいです。
カメラワークがすばらしいです。
それと、音楽もすばらしいです。
エンドロールで流れるコンピューターグラフィックスの画像もきれいです。
若者が一生懸命にかるたを取っているシーンでなぜこれほどまでに感動するのか、不思議です。
静と動の対比が見事です。
役者でいいと思ったのは、綿谷新を演じた真剣佑(まっけんゆう)です。イケメンで目がきれいです。感心したのは、相手のせりふを聞いてから、自分が答えるまでの間に絶妙な間(ま)があることでした。そして、福井弁の素朴でやわらかい口調で自然に素直な言葉が出てくるのでした。松岡茉優がどSの京女役で出ていました。この映画の見どころは真剣佑と松岡茉優が会話するシーンでしょう。役柄とはいえ松岡茉優にきつい言葉を言われると普通は気押されるところですが、真剣佑は自然にそれを受け止めて深い言葉を返していました。
かるたで流れが悪いときはどうするか。立ち上がって、イメージでカルタが一番楽しかった時のことを思い出す。その方法で太一も千早も劣勢を挽回していました。
「あらぶる」と「ちはやぶる」の違い。
「あらぶる」も「ちはやぶる」も勢いを示す接頭語ですが、「あらぶる」は勢いがいろいろなところに移って動きがあるのに対して、「ちはやぶる」では勢いが一点に集中して止まっているかのように見えるという意味があるそうで、その違いを回転軸がぶれるコマとぶれずに静止しているコマで例えて説明していました。
なお、「ちはやふる」の続編製作が決まったようで、楽しみなことです。
【主題歌】
主題歌はPerfumeのFLASHという曲です。
perfumeの歌声で「ちはやぶるー」というフレーズのリフレインを聞いていると不思議な気分になります。