ロミオとジュリエット&ダース・ベイダー

 今回のテーマは、重苦しい音楽です。

 今回のロミオとジュリエットはチャイコフスキーではなく、プロコフィエフの方です。

 

 プロコフィエフ作曲のバレエ音楽「ロミオとジュリエット」の中の「モンタギュー家とキャピレット家」と、ジョン・ウィリアムス作曲の「スターウォーズ」の中の「ダース・ベイダーのテーマ」から受ける印象が似ていると私は常々思っていたのでした。そこで、今回は両者を聞き比べてみることにしました。

 

 まず、「モンタギュー家とキャピレット家」です。「のだめカンタービレ」にも使われて御存じの曲と思います。たいてい、バレエは見ないで音楽だけ聴くと思うので、まずバレエ版の方を聴いてみましょう。これが踊れる音楽だということがおわかりになろうかと思います。

 バレエなしで音楽だけの演奏も聴いてみましょう。ゲルギエフの指揮はテンポが速いので、ムーティの指揮を選んでみました。

 フィラデルフィア管弦楽団は伝統的に上手くて、とても綺麗なハーモニーです。反目し合う二つの家をモチーフにした音楽なので、演奏はもっと不透明で重たくてもいいと思うのですが・・・。

 

 それでは、スターウォーズに出てくる重苦しいキャラクター、ダース・ベイダーのテーマを聴いてみましょう。「モンタギュー家とキャピレット家」とは同じような曲調だと思っていたのですが、曲から受ける印象は実際はずいぶん違います。どのくらい違うかというと、バレエと映画くらい違います。「モンタギュー家とキャピレット家」が重苦しい中に気品を感じるのに対して、「ダース・ベイダ―のテーマ」からは突き刺さるような鮮鋭な感じを受けます。やはり戦闘集団が行進して迫ってくる感じでしょうか。

 ジョン・ウィリアムス自身が指揮したダース・ベイダーのテーマの演奏がありました。これはこれでわるくないのですが、単調に聞こえ、映画の映像が無いとなんだか物足りないように感じます。

 

 聴き比べてあらためて感じたのは、プロコフィエフが天才だということです。プロコフィエフは「ピーターと狼」のような親しみやすい音楽も作曲しましたが、どちらかというと、とんがった斬新な作品が多いように思います。天才の音楽って独創的すぎて大衆的にはなりえないかも、と思いました。