「深い河」(黒人霊歌)、ちあきなおみ「喝采」

「深い河」(Deep River)は黒人霊歌。

この深い河は当然ながら三途の川ではなく、ヨルダン川を指します。

 

Deep river, my home is over Jordan,

Deep river, Lord, 

I want to cross over into campground.

 

深い河よ 私のふるさとはヨルダン川のかなた

深い河よ 主よ

私は河を渡って集いの地に行きたいのです。

 

Oh don't you want to go to that gospel feast,

That promise'd land where all is peace?

Oh deep river, Lord,

I want to cross over into campground.

 

すべてが平和な約束の地での

福音の宴に行きたくないですか?

ああ、深い河よ 主よ

私は河を渡って集いの地に行きたいのです。

 (ある たいる訳)

 

古い録音ですが、マリアン・アンダーソン(Marian Anderson, 1887-1993)の歌で聴いてみましょう。

マリアン・アンダーソンはアメリカの黒人オペラ歌手で声はアルトです。

単純な歌詞でべつに恨みがましいことを言っているわけではないのに、深い哀しみを感じさせる声。

なんだか、魂鎮めの音楽みたいにも聞こえます。

次に合唱で深い河を聴いてみましょう。

いろいろ聞いてみましたが、一番気に入ったのがこれです。

短いですし、すみませんが、どこの人達が歌っているかもわかりません。

でも、コーラスではこれが一番魂に響きました。

再生数とかは、まったく関係ありません。

 

さて、「深い河」に印象が似ている歌は他にないものでしょうか。

ジャンルは違うのですが、音楽記憶をたどると、引っかかるものがありました。

歌謡曲ですが、ちあきなおみの「喝采」を聴いてみましょう。

 1972年の紅白歌合戦。このとき、ちあきなおみは25才。メイクのせいもあるのでしょうが、最近のタレントの同年齢の娘より大人びて見えます。また、子供心に目を開いたまま歌うのはすごいと思っていました。まるで、元恋人の訃報を聞いて驚愕した表情が固まったかのように見えます。「喝采」は昭和の時代を代表する歌謡曲の一つだと思います。 

 歌の内容は挽歌です。歌詞については昭和を感じさせる内容で、つっこみどころがあります。虚構の世界を素直に愛でればよいと思います。