三仏寺② 投入堂に参拝登山する

三仏寺①蔵王権現」の続きです。

 

 三仏寺に行くために米子空港から米子駅に行き、市内ホテルで宿泊しました。

 翌日(2014年7月17日)にJR倉吉駅に行き、そこから路線バスで三朝温泉を経由し、三徳寺参道入口で降りました。当日の天気は当初は曇りでした。

正面の階段のすり減り様がすごいです。
正面の階段のすり減り様がすごいです。

 この日の目的は、投入堂(なげいれどう)の参拝です。投入堂とは三仏寺の奥の院で、国宝であり、かつて蔵王権現像が安置してあった建物です。現在は蔵王権現は三仏寺の宝物殿に安置されています。私は恥ずかしながら、投入堂を投込堂と勘違いしていました。

奥が三仏寺の本堂です。
奥が三仏寺の本堂です。

 投入堂に行くのはなかなかハードルが高くて、標高差200メートルの登山が必要です。また、投入堂付近の岩場で転落死があったことを受けて、一人での入山が禁じられています。私は単独行だったので同行者が必要でした。運がいいことに、行きのバスに同乗していたOさんご夫妻にお願いしたところ、快く同行を許してくださいました。

 投入堂への登山受付場所では靴が滑りやすくないかチェックがなされます。私は軽登山靴で臨みました。また、もしもの時の連絡先も記帳が必要です。

角大師
角大師

【角大師のお札】

 登山受付所で角大師の厄除けのお札をいただきました。

角大師とは、比叡山の僧の良源(912-985)が疫病神に憑かれたときに鬼に化身して追い払ったときの姿を絵にしたものです。

 天台宗のお寺でいただく角大師のお札にはときおり漫画のようにデフォルメされた絵柄も見うけられますが、三仏寺の絵柄はオリジナルに近いように思われます。

かずら坂から三仏寺文殊堂を望む
かずら坂から三仏寺文殊堂を望む

 投入堂への入山は8時から15時まで。冬の積雪季には入れません。雨天の荒天時も入山禁止になります。途中の登山道は険しくて、大雨が降ったら道が沢になるような所もありました。

 途中のかずら坂の急斜面を登ります。上方に見えるのは文殊堂です。

 

 

文殊堂横のくさり坂
文殊堂横のくさり坂

 文殊堂は岩場の斜面に建てられた懸造りのお堂です。組上げられた柱の横のくさり坂を一人ずつ登っていきます。

 写真で斜めに撮るとそうは見えないのですが、実際はかなりの急斜面です。

文殊堂の濡れ縁を歩く
文殊堂の濡れ縁を歩く

 文殊堂の濡れ縁を一周することができます。この濡れ縁は手すりがありませんし、雨水が流れるように端が低くなっています。

 ここからの高度感は抜群でスリル満点です。風がさわやかです。周りの山や谷には建物が見えません。

三仏寺の鐘楼堂
三仏寺の鐘楼堂

 文殊堂を過ぎ、地蔵堂を過ぎると、鐘楼堂があります。この建物は岩の間に建っています。 

 それにしても、この釣鐘、あのかずら坂やくさり坂を越えて持ってきたものでしょうか。だとしたら、無理過ぎます。

 

 鐘楼堂を越えると、道は馬の背・牛の背という岩の稜線の上を通ります。その先に観音堂があります。

三仏寺観音堂
三仏寺観音堂

 岩がせり出した下に観音堂がありました。観音堂と岩の間を通って道は続きます。

三仏寺投入堂
三仏寺投入堂

 とうとう、投入堂を拝むところに到達しました。

 投入堂は、岩の急斜面に柱をつっかい棒のようにして、岩がせり出した軒下にチョコンとはまっています。投入堂の近くの岩場は立入禁止で、これ以上近づけませんでした。

 それにしても、不思議な建物です。どうやって中に入ったら良いかもわかりません。

 この中にあの蔵王権現像が安置されていたのです。

 

 もし、行者が当時この投入堂に一人で泊まったなら、どのようであったか想像してみると興奮します。

 (あの、蔵王権現像を前にして、日が沈み、暗くなり、あたりは漆黒の闇。本堂のある地点まで夜間に下山するのは、危険なのでほとんど不可能。夜中に何が起きようとも、受け止めなければなりません・・・。)

 修験道はスリル満点です。

馬の背
馬の背

 帰り道の馬の背です。鐘楼堂が先に見えます。

 

 下山したら、ものすごい雨が降ってきました。山中で降られずに済んで良かったです。

 

 その後、さんご夫妻と別れて三朝温泉に向かいました。三朝温泉は放射能泉といって珍しい泉質で有名です。入浴してさっぱりしてから、また三仏寺に戻り、その晩は宿坊に泊まりました。

 

三仏寺③宿坊に泊まる」に続く