「久延毘古神社」の丘に上がる

 久延毘古(クエビコ)神社とは、奈良県の大神(オオミワ)神社の末社です。

 久延毘古神社は案山子(かかし)の神である久延毘古を祭っています。

 久延毘古神社は大神神社の北西の丘の上にあります。丘の上にある神社って珍しいように思います。私が他に思い当るのは、石清水八幡くらいです。

 写真は神社の南側の長い石段です。

 

 神社はたいてい、山や丘の麓や中腹にあることが多いように思います。もちろん平地にもありますが。

 久延毘古は世界のことを何でも知っている知識と知恵の神です。したがって、高みに居て、四方を見渡せる場所が良かったのかもしれません。

 

久延毘古神社社殿
久延毘古神社社殿

 しかし、どうしてかかしの神は現地に行かずに世界中のことを知っていて、知恵があるのでしょうか。

 

・かかしは世界中の事に関心がある。

・かかしは、風の中にいるので風説や風の便りを知りやすい。

・かかしは実は鳥とは仲が良く、なあなあの間柄であって、鳥から各地の情報を聞ける。

・かかしは定点観察が得意でものの見方がぶれない。

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いろいろと考えてみましたが、どれも怪しいものです。 

 久延毘古は少名毘古那神(スクナビコナノカミ)を知る神として古事記に出て来るのですが、日本書紀には出てきません。そういう意味で珍しい神と言えますが、江戸時代後期の神道家・平田篤胤は久延毘古を高く評価し崇敬したそうです。

 

 情報があふれる現代では、情報の取捨選択や真偽判定が大切です。久延毘古の神にそのような功徳を求めてみるのも良いのではと思います。