制限時間が短めのフルマラソン大会に出る予定です。スタート時のタイムロスを考慮すると時間の余裕が少ないことに気づき、愕然としました。スロースタートし、前半はペースを抑えて後半はペースを上げる作戦ですが、それを実行するのは結構大変です。なぜかというと後半は疲れが蓄積していて心は急げども足が前に出ないからです。
軽く走っているのに速い走り方があると思います。本番に向けて自分の走り方を改良する必要性を感じます。
それで、走りの達人たちのネット情報を参考にして、楽で速い走り方を自分なりにまとめてみました。
●腕の振りが大切
腕振りが肩甲骨から脇腹、腰、脚にかけての一連の動きに連動する。
肩の力を抜いて肩が下がるようにする。
腕を直角くらいに曲げて振ると速く振りやすい。
腕を振るというよりは肘を振る意識で、上腕を胴体の後方寄りで振るようにする。
すると、胸が張った状態となり、肩甲骨が動く。
頭はあまり揺れない。
腕を脱力し、一瞬に力を入れて振ると素早くリズミカルに腕が振れる。
手の平を軽く開き、小指は自然に曲げると腕の力を抜きやすい。
ピッチが速いときは腕の振りが小さくなる。
●腰で行く・股関節で走る
前に出した足と反対側の腰が前に出るように意識する。
これは腸腰筋を使った走りにつながる動きである。
腰の動きが太腿の前後の動きに連動する。
①太腿の動きによって前に出た足は、空中で膝から下が脱力した状態で前に振られる。
②最も前方に足が振られてから後ろに戻る途中で接地する。
③接地した足はまっすぐ後方に流れて自然に膝が曲がる。
④足首は接地後に脱力し自然に後方に曲がる。
⑤太腿が前に出る動きによって膝が曲がった状態で前方に引き戻される。→①に戻る
このような動作により、走りにためができてストライドが広がる。
●地面からの反動をうまく使う
身体の軸がまっすぐになるようにする。
顎を心もち引き気味にする。
地面を軽く蹴り、足の接地時間を短くする。
前述のように足首が自然に後方に曲がると接地時間が短くなる。
地面からの反発力が背中から頭にかけて抜けていくようにする。
●小刻みに足を出すと疲れにくい。
すると、ピッチ走法になるが、その場で足踏み状態にならないようにする。
そのためには、前述の腰で行く動きで推進力を得る。
とくに坂道は足に負担がかかり疲れるので小刻みに足を出すこと。
上り坂も下り坂も重心を前寄りにするよう意識する。
下り坂はピッチが増して速くなるが、ブレーキをかけないようにする。
下り坂はフォームを意識して楽に走る。
以上の走り方はジョギングでゆっくりと走るときから全力走で走るときまで全ての速度に対してシームレスに有効だと思います。ピッチとストライドとは関係があり、あるピッチに対してちょうどいいストライドが決まるようです。したがって、ピッチ走法もストライド走法も相対的な表現のように思われます。
実際のマラソンで距離を三つに分けてだんだん速く走るには具体的にはどうしたらよいのでしょうか。私の案は以下のようです。
●序盤はピッチをゆっくりにして、ストライドを大き目にして走る。
●中盤はピッチを普通にする。
●終盤では意識的に腕を振り、ピッチを上げる。
すなわち、ピッチでスピードをコントロールするというものです。
序盤と中盤は問題ないと思います。問題は疲労が蓄積した終盤にこれができるかです。そのためには、効率が良い楽な走り方で体力を温存して終盤に備えることが大切でしょう。ペース配分では、調子が出てきた中盤に飛ばし過ぎないようにするべきでしょう。
根本的には普段のトレーニングが大切です。適正な体重で臨むことや、フルマラソンでは水分、塩分、カロリーの補給も重要です。夏のマラソンではさらに暑さ対策が重要となるでしょう。それらの総合力で後半型の走りが成立するのではないでしょうか。