横浜点滴連続中毒死事件

 現実は映画よりも恐ろしい。そう思わせる事件が起きました。横浜の病院で9月に入院患者2名が急死し、死因は点滴袋に注入された逆性セッケンによる中毒死でした。そして未使用の点滴約10袋から同じ逆性セッケンの成分が検出されたということです。何者かがこれから患者につかう予定の点滴袋のゴムキャップに針を刺して逆性セッケンを注入していたということです。

 逆性セッケンが点滴されると、細胞膜を障害し、溶血や多臓器不全が起きると考えられます。そのようなものが体内に注入されたらその人はひとたまりもないでしょう。これは特定の人を狙った犯行ではなく、卑劣な無差別殺人でしょう。

 病院内部の状況を詳しく知っていることと医学的知識があることが犯行に必要な条件です。外部の人間が怪しまれずに犯行に及ぶ可能性は低いので、この事件は内部の人間の犯行でしょう。そうならば、犯人が捕まるのも時間の問題と考えられます。すると医療関係者が犯人ということになるのですが・・・。

 まだ、事件は解明されていないので以下は仮定の話です。

 恐ろしいのは医療人がその気になれば最小限の労力でやすやすと人を殺せることです。医療人は善良であるという前提で我々は信頼して医療を受けるわけですが、その前提が崩れていくことがまた怖いです。殺人には動機があるはずですが、その動機が非常にわかりにくいのが不気味です。殺人者が殺された方々を心底憎んでいたとは考えにくいです。対象は誰でも良かったけど誰かを殺したかったということでしょうか。動機として犯人に何らかの怒りはあったでしょうが、犯人は人間として越えてはならない一線を越えてしまいました。その底知れぬ悪意がおぞましいです。この事件のおぞましさは和歌山毒物カレー事件に匹敵するものです。

 犯人は魂が魔界に属する者でしょう。そして魔物が憑依しています。そういう者は人が苦しむのを見ても何とも思わずむしろ喜ぶものです。

 今回の事件を受けてメーカーは未使用の点滴袋のゴムキャップに針が通らないような堅いカバーをつけるとかの対策を講じるかもしれません。本質的には医療人が善良であることが前提条件で、その上で患者の体内に入るものを厳重に管理する必要があるでしょう。

 ともあれ、捜査の推移を見守りたいと思います。