映画「キセキ-あの日のソビト-」 :名曲誕生の軌跡

監督:兼重淳

脚本:斉藤ひろし配役:松坂桃李(ジン)、菅田将暉(ヒデ)、忽那汐里(理香)、平祐奈(結衣)、麻生祐未(珠美)、小林薫(誠一)、横浜流星(ナビ)、成田凌(クニ)、杉野遥亮(ソウ)、早織(ふみ)、奥野瑛太(トシオ)、野間口徹(売野)

 歯科医師4人組の音楽グループGReeeeNの映画です。GReeeeNの歌はポップなメロディーとストレートで前向きな歌詞が特長だと思います。この映画を見てGReeeeNの「キセキ」という歌はこうして生まれたのだと納得しました。GReeeeNのキセキというと、ナイツのシセキというギャグを思い出してしまいます。ソビトとは、白雪姫に出てくるわけではなく、家持の父でもなく、素人や空人と書いて自由に新しいことに挑戦する人の意味だそうです。のっけから脱線してしまいました。GReeeeNといい、ソビトといい彼等の語感は個性的です。音楽と歯科とは全く共通点がないので、メンバーがそれらを両立できているのは才能と努力の賜物であり、すごい事だと思います。

 

 ストーリーは実話を元にしていますので、難しいひねりはありません。坂道が多い町が舞台です。

 松坂桃李はヘヴィ・メタルバンドのボーカルをしていて、自分のバンド解散後に弟ヒデのGReeeeNのプロデュース役に転向する兄ジンの役でした。この音楽系の兄貴の役は、松坂桃李によくマッチしていたように思います。ヒデを演じた菅田将暉はどんな役でもそれらしくはまるのですが、歯科学生の役も自然でした。映画「何者」を見たときもそう思ったのですが菅田将暉は歌が上手いです。映画ではヒデはなぜか海援隊のファンでした。忽那汐里はヒデの彼女役のCDショップ店員を演じましたが、「海難1890」の時空を超えた一人二役よりも今回の方が個性的な役柄だと思いました。平祐奈は重い心臓病でジンとヒデの父・誠一の手術を受ける若い娘・結衣の役でした。小林薫が演じた父・誠一は心臓外科医で厳格な人で息子達の音楽活動を認めていませんでしたが、病室で結衣がGReeeeNの音楽を聴いて励まされたことから、音楽活動を認めるようになりました。このお父さんが非常に厳しくて恐い人で、激怒して日本刀を抜く場面があり、こちらは度肝を抜かれました。麻生祐未はジンとヒデの母・珠美を演じましたが、大らかな人柄でした。GReeeeNの他のメンバーを演じた横浜流星、成田凌、杉野遥亮は個性的ではありましたが、さらりと出ていたのはジンとヒデ中心の物語だったので仕方ないかもしれません。奥野瑛太は映画「世界から猫が消えたなら」以来でしたが、荒々しい存在感がありました。早織はヒデのお姉さん役でした。野間口徹は一癖ある音楽プロデューサー役でした。

 

【歯科について】

 病は気からといいますが、歯は物質的であるがゆえに、歯の病気は自然治癒しないものと思われます。歯科の領域は医療の中で最もスピ系の術が効かない分野です。たとえば、歯が痛いのが、まじないや護符やパワーグッズで止まるでしょうか。さらに、歯がない人に歯が生えてきたり、物質化現象で入れ歯が出現したりするでしょうか。(ありえへん。) 当たり前のことですが、歯痛や噛む歯がないときには歯科にかかるのが確実です。歯科にかかって虫歯の痛みが一発で取れるのもキセキだと思います。歯科医師過剰といいますが、国家試験が年々難しくなっているおかげで若い歯科医師は優秀です。歯科医師選びに困らない日本という国は結構な良い国だと思います。