至高の音楽とは何かと考えることがあります。
真っ先に候補に上がるのは、バッハの「マタイ受難曲」でしょう。
これは、音楽で書かれた「マタイによる福音書」です。
高い精神性を持つ曲です。
福音史家の語りで、神の子「イエス」の受難の物語が展開していきます。
最後の晩餐、捕縛、死と復活までドラマチックに。
登場人物はイエス、弟子たち、香油をイエスに注いだ女、ピラト、
そして大衆です。
この大曲のテーマは贖罪でしょう。
自ら犯した罪を悔いて、私の罪も贖ってくださるようにキリストに祈ります。
罪びとにとってこの曲に代わる音楽があるでしょうか。
この曲は癒しの音楽です。
うつ状態の時にこの曲を聴くと癒されます。
この曲を聴いて泣き濡れて、いつしか眠ってしまいます。
この曲を振れる指揮者は限られています。
ユーチューブではカール・リヒター指揮の1958年の録音がおすすめです。ドイツ語の歌詞と日本語の訳詞がついているのも良いです。