安達 駿著 「究極の手相占い」 たま出版
手相は不思議です。
手相は何らかの個人情報を記しているのではないでしょうか。
手相を単なる手のシワだと言う人もいます。
ですが、そう言う人の手相が想像できるのが面白いです。
両手の手相が違う場合は、どちらの手を見たらいいのか悩むものです。
どちらの手で手相を見るかについては、諸説ありますが定説はありません。
この本によれば、手相は両手を見るべし、となります。
手相の本は沢山出ていますが、その内容は似たり寄ったりです。
その点、この本は個性的でユニークです。
プロの手相家を目指す人にお勧めでしょう。
著者は1918年生まれです。
京都で手相見をされた三輪祐嗣氏に師事されました。
この本の特徴を以下に記しましょう。
1) 左手は父方の家系、右手は母方の家系を表す
両家の家系の苦労が手相に現れるというのです。これは目から鱗でした。
2)知能線を重視
「手相情報の中でも、知能線のもつ意味は決定的である。」
3)具体例が豊富
両手の手相の実例が豊富です。因縁が重い人の貴重な例もあります。
4)密教の背景
著者は真言密教に詳しく、手相に現れる形而上の世界を重視しています。
そうなると、家系の因縁の部分に入っていくのですが、そこまで深く書かれた本はなかったと思います。
ただし、日本の手相学は西洋流であり、この本もその点では例外ではありません。
気になる点もあります。
流年法は手の線に時間軸を当てはめる方法ですが、他の本よりも時間軸が短いように思います。
すなわち、この本で示された流年の取り方が平均寿命が長い現代にも当てはまるかは検証が必要と思いました。