映画「写真甲子園0.5秒の夏」:シャッタースピードじゃないよね?

監督・脚本:菅原浩志

 高校生の写真の全国大会を舞台に描いた映画です。夏の北海道で撮影競技をする本戦シーンが見せ場でした。ストーリーは青春群像的であり、ややもすると散漫な印象を受けましたが、写真っていいものだと実感しました。本作品を写真甲子園のプロモーション映画と考えると合格点だと思います。タイトルの「0.5秒」の意味が分からなかったのですが、まさかシャッタースピードのことじゃないですよね。

 

 文化系でマイナーな部活の話ですし、何しろ全国の上映館が少ないので、おそらく目に触れる機会が少ない作品でしょう。興行的でない方が好ましいこともあります。先着順らしいのですが、入場時に東川町産の北海道米420gをもらいました。映画を見てお米をもらったのは初めてなので嬉しかったです。

 

 出演者で私が知っていたのは、俳優では千葉真一、秋野暢子、平祐奈、そして写真家の立木義浩先生のみでした。フレッシュな若手が多く出ているのは、これから出てくる人を見つける楽しみがあります。

 注目は笠菜月です。この人は子役の芸歴があります。千葉県出身とのことですが、映画では大阪弁を話していました。ショートカットと上がった太眉が印象的でした。平祐奈といい黒島結菜といい、今の女優のトレンドは太眉なのでしょうか。映画では川で転んで膝小僧を擦りむくシーンがあり、本当に血が出ていたなら可哀そうです。笠菜月は走り去るシーンで足が速かったので、この人の足軽姿も見てみたいと思いました。来年(2018年)は笠菜月が勢いがあると予測します。

 

 さて、写真の話です。

 人の写真を撮るのはなかなか大変です。新婚の頃に妻の写真を撮ったらみんな変顔で写っていました。私が友人のプロカメラマンに「写真って真実が写るんですよね」と言ったら、「それはカメラマンが悪い」と言われました。被写体がカメラマンを見た反応が写ってしまうのでしょう。近頃は肖像権のこともあって人物を撮るのが大変だと思います。この映画で出てきた人物写真はどれもよかったと思いました。

 

 写真には形と色の他に「気」とか「波動」としか言いようがないものが写りこみます。写真に手をかざしてみると、「気」は手から受ける感覚として実感されます。写真に後から「気」を込めることも可能なのですが、この話はこのへんにしておきましょう。

 

 気学では、九紫の吉方位もしくは南の吉方位に行くと綺麗な写真が撮れるといいます。写真甲子園は四半世紀も続いたイベントであり、北海道で本戦を行います。そのうちで過去3回北東に九紫が回った年があり、3回とも南西から来た高校(愛媛県1回、沖縄県2回)が優勝していました。歴代の優勝校は西高東低の傾向がありました。なお、北の九紫は南北の定位対冲のため凶方位です。

 

 写真を片目で見ると立体感が出てきます。片目で写真を見つめていると、写真の中の世界に入っていくように思えて面白いものです。そういえば、映画「サクラダリセット」で写真の世界に入っていく能力者が描かれていました。

 

 宇宙は時間と空間の広がりです。人間は写真を発明して、宇宙の一部を映して切り取ることを可能にしました。宇宙の万物は刻々と変化していきます。写真ができたことで、宇宙はほんの少しだけ余韻を引くようになったと思うのです。

 

 さわやかな夏の北海道に来て、写真撮影に情熱を注いで青春の余韻にひたるのはすごく結構な事だと思います。この映画はそのために背中を押してくれるでしょう。